diNovo Cordless Desktop レビュー (1/2) 
2006.10.08.Sun / 23:32 

日本語JIS配列版diNovoのレビューです。前半の本記事(1/2)では、外観など主にハード面を取り扱います。後半の記事(2/2)で、ソフト面や実際の運用について取り扱います。diNovoのラインナップなど、全体像を概観したい方は、diNovo 概観の記事をどうぞ。




■ 開梱前


 ニューメリックパッド(NumericPad)と名付けられたテンキー部と、MCO-50同等品のマウスが顔を覗かせています。パッドの液晶部は、展示中も質感を再現するため、ダミーのシールが貼られていて、ちょうと携帯電話の店頭モックアップのようです。


diNovo 日本語版 パッケージ表  diNovo 日本語版 パッケージ裏


 箱のサイズは、約25 x 52 x 7cm。通販で配達してもらったり、郊外の家電店へ車で買い出し、というのであればいいのですが、電車などで持ち帰るとなると、少し嵩張(かさば)りそうです。



■ 全景


 マウスは電池式のため、充電用アダプターがありません。接続もUSBのみですので、Bluetooth 1.1/1.2版に比べ、幾分すっきりした印象です。メインキー部の両脇やテンキー部の右側には、メディアボタン類が鎮座している所為で、全体の横幅は、一般のフルサイズキーボードより、かなり幅広になっています。


diNovo コンポーネント全景  diNovoとFD01D0 横幅比較


 手許のパームレストは、プラスチックに特殊な表面加工を施しているのでしょうか、シルクのように、しっとり滑らかな感触です。反面、手の脂分がテカりとして残りやすく、また爪など硬いものの引っ掻き傷もつきやすく、神経を使います。道具として遠慮なく使おうと思えば、割り切りが必要でしょう。MX-610、MX-700、MX-900、MX-1000などの、親指が触れる部分の質感とほぼ同じと言えば、より多くの人に理解して頂けるでしょうか。



■ キーレイアウト

 ⇒ 消失したScrollLock
 (おおむ)ね標準配列に忠実で、私の食指が動いた最大の理由です。しかしASCII配列版diNovo同様、まず目が行くのはDeleteでしょうか。Insertの領地を併合して縦2つ分のスペースになり、追放されたInsertは上へ逃れ、玉突きされたPrtScr/SysRqは右に転び、最終的にScrollLockが退場処分となっています。


Deleteまわりの標準配列との比較
Deleteは縦2マス分になり、ScrollLockは消失。

 このScrollLock、恐らく多くの人にとって、最も使われる頻度の少ないキーではないでしょうか。Excelあたりなら、辛うじてその価値を見出せそうですけれども。更に言うなら、パーツ交換の利きやすいメカニカルスイッチの場合、スペアとして役立つくらいのものです。


 ただ必要性はともかく、私の場合ブラインドで操作するとき、然るべきキーが然るべき場所にあることは、デバイスメーカーとの紳士協定と言ってもよく、安易に標準配列を崩すことに、戸惑いを禁じ得ません。特に左手でのCtrl+X/C/Vでそれぞれ、カット/コピー/ペーストをする代わりに、右手でShift+Delete(*1)/Ctrl+Insert/Shift+Insertを同じくらい多用する私にとっては、結構大きな違和感です。


 ⇒ F-Lockの必要性は?
 さて次に注目したいのは、Esc右横にあるF-Lockです。F1F12のファンクションキーを別の機能として使うための、ソフト的なトグルスイッチになっており、"Standard F Keys"と"Enhanced F Keys"の状態を往復します。デフォルトで割り当てられている機能は、メーラーでの返信・転送などのほか、汎用のUndo・Redo、"マイ コンピュータ"や"マイ ドキュメント"のショートカットなどですが、付属ソフト(SetPoint)で自由に変更可能です。


 と聞くと便利そうに思えるかもしれませんが、私にとっては先のキー配列の乱れと並び、頭の痛い問題となっています。私はEscを押すとき、ホームポジションから伸び上がって左手薬指で押すのですが、このF-Lockが実に(まぎ)らわしいのです。最初に出会うものを押下する、という薬指の運動記憶の所為(せい)で、ものの見事にF-Lockに通せんぼされてしまいます。鍵盤をdiNovoに変えると、(しばら)くはこの順応リハビリに苦しみます。


 と、これはごく私的事情ですが、皆さんにお聞きしたいのは、汎用ショートカットで事足りるこれらの機能を、わざわざ移動量の大きい3アクションF-Lock->F*->F-Lockを費やしてまでやりたいか? ということです。無論、各Fキーに割り当てられた、新機能を覚える努力も忘れなく、です。これがどのキーボードでも(あまね)く通用するのなら、覚える価値もまだ有りそうなものですが、Logitech社、それもごく最近のものに限られるのであれば、一体どれだけのメリットがあるのでしょうか?


 ⇒ 境界部の狭いキーピッチ
 またこのキーが1キー分の市民権を得ている上に、メインキー部分の左右両端も幾分狭い所為で、F1F12の位置と、4キーずつに分けられたブロックごとのキーピッチは、ブラインドで操作する人にとって、あまり有り難くないものに仕上がっています。同様に十字キー/Deleteキー部分とメインキー部分との間隔も狭く、標準的なフルサイズキーボードから乗り換えるには、幾分慣れが必要かもしれません。


 このdiNovoのデザイナーは、左右のベゼル部分に余裕を持たせ、色々なボタンを配置したかったのでしょうけれど、その(しわ)寄せがボディサイズという「外」だけでなく、キーピッチ・キーサイズ縮小という「内」にも向いているのは、なんとも悲しいことです。多用する半角/全角\(バックスラッシュ)が、一般のキーより5mmほど狭いことも、最後にお伝えしておきます。




■ レシーバー


 外見上はMCO-50などのそれと全く同じで、'03〜'04頃のLogitechワイヤレス製品によく見られた形状です。最近のスリムなものからするとやや大振りな印象ですが、'01頃のフラスコタイプに比べれば、延長コードの有無を選択できますし、ボディ自体も随分とスリムに映ります。ノートPCに挿して使っても、辛うじて実用の範囲内と言えそうです。


レシーバー比較
左下銀色がdiNovoRF版、その上メタリックレッドはMCO-50、右下の小振りのものはMX-610、フラスコタイプはCT-100(トラックボール)

 通信方式はFastRF27MHzで、公式HPにも操作距離:約1mとある通り、実用上快適に使える電波圏を考えると、正直なところ力不足は否めません。延長コードは公称値通り120cmありますので、スチール机や金属質の多い場所で使う向きには、特にありがたい付属品でしょう。


 ところでこの延長コード、単にUSBソケットを延長するだけでなく、PCからは立派な"Generic USB Hub"デバイスとして認識されており、CapsLockF-Lockのインジケーターを備えています。とはいえ必ずしもこの延長コードにレシーバーを接続する必要は無く、本体に直挿ししても充分に機能します。逆に幾分斜に構えた利用法ですが、この延長コードに他のUSBデバイスを繋ぐこともできます。




メーカー製品紹介ページ
http://www.logicool.co.jp/index.cfm/keyboards/keyboard_mice_combos/devices/134&cl=jp,ja

(*1)
エクスプローラー等のファイル操作では注意が必要です。Ctrl+Xのようなカットにはならず、ごみ箱を経由しないファイル削除になってしまいます。

テーマ:PC周辺機器 - ジャンル:コンピュータ
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